夜中に天井裏から「パタパタ」と小さな足音がする。
フンを見つけて、ネズミかもしれないと気づいた。
そんなとき、「業者を呼ぶ前に自分で何とかしたい」と考える方は多いと思います。
わが家も同じでした。
業者に天井裏を見てもらったところ、フンが散らばっていました。ネットで見比べてネズミと判断し、捕獲は自分で行いました。
この記事でわかること
- ネズミ駆除を自分でしてよい理由と、自力でできる範囲
- 粘着シート・捕獲かご・殺鼠剤の使い分けと置き方
- 捕まえたあとの処分と、業者に頼んだほうがいいケース
先にお伝えすると、家に住み着くネズミは自分で捕獲してかまいません。
ただ、天井裏の確認や高い場所の侵入口は、自分では手が届きにくい部分です。
天井裏の確認だけを業者に頼み、捕獲は自分でする方法もあります。
ネズミ駆除は自分でできる?結論と線引き
家ネズミは自分で捕獲してよい
野生の動物は、鳥獣保護管理法で原則として許可なく捕獲できません。
ただし、家に住み着くドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種は、この法律の対象外です。
そのため、許可を取らずに自分で捕獲できます。
一方で、アカネズミなどの野ネズミは保護の対象です。
畑や山林の近くで捕まえたネズミが、家ネズミとは限らない点に気をつけてください。
自分でできることと、業者に頼みたいこと
自分でできる範囲と、プロに任せたほうが安全な範囲を表にまとめました。
| 作業 | 自分でできるか | 理由 |
|---|---|---|
| 粘着シートを置く | できる | 市販品で手軽に始められる |
| 捕獲かごを置く | できる | 生きたまま捕まるので処理が必要 |
| 殺鼠剤を置く | 条件つきでできる | 天井裏で死ぬと臭いが出るおそれ |
| 捕獲後の処分 | できる | 手袋をして、自治体のルールで出す |
| 天井裏・床下の調査 | 難しい | フンやダニに触れるおそれがある |
| 侵入口の特定と封鎖 | 場所による | 屋根まわりや高所は危険 |
わが家も、天井裏を見てもらうところは業者に頼みました。
フンからネズミと判断したあとの捕獲と処分は、自分で行っています。

自分でネズミを駆除する手順
ここからの手順と道具は、自治体や保健所の案内がもとです。
1. 正体がネズミかを確かめる
天井裏の音は、ネズミ以外の動物のこともあります。
ハクビシンやイタチなどは、捕獲に原則として許可が必要です。扱いは自治体に確認してください。
音やフンで判断がつかないときは、先に業者に見てもらうほうが確実です。

2. ラットサインを探して通り道を知る
ラットサインとは、フンや足跡、体をこすりつけた黒い汚れなど、ネズミが通った跡のことです。
ネズミは壁ぞいを移動する習性があります。ラットサインのある壁際が、道具を置く目印です。
3. エサと巣の材料を片付ける
食べ物や生ごみは、ふたつきの容器に入れておきます。
紙やビニール袋は巣の材料になるので、あわせて整理を。
エサが少ないほうが、仕掛けた道具に近づきやすくなります。
4. 道具を通り道に置く
粘着シートは、壁や部屋の隅にぴったり沿わせて置くのが基本です。
シートの上にエサを置くと、かえって警戒されることがあります。
粘着シートを閉じたまま数日置いて慣らし、寝る前に開く方法もあります。
5. しばらく動かさずに待つ
ネズミは警戒心が強く、置いてすぐに捕まるとは限りません。
数日で結果が出なくても、あわてて片付けないのがコツです。
何日も捕まらないときは、ラットサインのより近くへ置き直すと効果が上がることがあります。
6. 捕まえたら手袋をして処分する
素手ではさわらず、使い捨ての手袋をつけて回収しましょう。
粘着シートならシートごと新聞紙で包み、自治体のごみの出し方に従って処分します。
7. 侵入口をふさぐ
捕まえても、入り口が開いたままでは、別のネズミが入ってくるだけです。
ネズミが通れるすき間の大きさは、自治体によって説明が分かれます。
| 説明の例 | 通れるとされるすき間 |
|---|---|
| 例1 | 大人のネズミで1cmほど |
| 例2 | クマネズミで1.2cm以上 |
| 例3 | 親指が入るほど(約1.5cm) |
| 例4 | 500円玉ほど(約2.5cm) |
1〜2cmほどのすき間でも油断できない、と考えておくと安全です。
ふさぐ材料には、金たわし、目の細かい金網、パテなどが案内されています。
屋根や高い場所のすき間は、無理に自分で作業しないでください。

自力駆除に必要な道具
ネズミ駆除の道具には、捕まえる道具、身を守る道具、侵入を防ぐ道具があります。
| 道具 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 粘着シート | 通り道がわかっている屋内 | 上にエサを置かない |
| 捕獲かご | 生きたまま捕まえたい | 警戒されやすく、慣らす期間が要る |
| 殺鼠剤(毒エサ) | シートで捕れないとき | 冬以外は使わない。子ども・ペットに注意 |
| 手袋・マスク | すべての作業 | 使い捨てを選ぶ |
| 金たわし・金網・パテ | 侵入口をふさぐ | 捕獲が終わってから行う |
粘着シート
ネズミの通り道に置き、体をシートにくっつけて捕まえる道具です。
シートごと捨てられるので、後片付けが比較的かんたんです。
ラットサインのある壁際に、4〜5枚つなげて置く方法が案内されています。
選ぶときは、次の点を見ておくと迷いにくくなります。
- 何枚かつなげて置けるよう、枚数の多いセット
- 閉じた状態で置いて慣らせる、ふたや台紙つきのもの
- 天井裏や家具のすき間に入る大きさ
捕獲かご
かごの中にエサを入れ、入ったネズミを閉じ込める道具です。
エサには、サツマイモやニンジンを使う方法が紹介されています。
初めて見る物は警戒されるので、入るまでに日数がかかることも。
生きたまま捕まるため、その後の処理まで自分で行う必要があります。
大阪市では、各区の保健福祉センターで捕獲かごを貸し出しています。
購入する前に、お住まいの自治体に貸し出しがあるか調べておくと安心です。
殺鼠剤(毒エサ)
ネズミに食べさせて駆除する薬剤です。
数日かけて毒を取り込み、中毒が進むタイプがあります。
殺鼠剤には、次のような注意点があります。
- 屋根裏などで死ぬと、腐敗臭やウジが出る心配がある。冬以外は使わないよう案内する自治体もある
- 天井裏に多いクマネズミには、毒エサが効きにくいとされる
- まわりに別のエサがあると、食べてもらえない
- 乳幼児やペットが口にしないよう置き場所に気をつけ、素手でさわらない
天井裏のネズミに使う場合は、どこで死んだかわからなくなる点がいちばんの難しさです。
手袋・マスク
ネズミはレプトスピラ症やサルモネラ症などの病気を運ぶことがあります。
厚生労働省も、動物のフンや尿に直接ふれない、吸い込まないよう注意を呼びかけています。
設置のときも回収のときも、使い捨ての手袋とマスクをつけて作業しましょう。
殺鼠剤を置くときは、人のにおいをつけないためにも手袋が役立ちます。
超音波グッズや忌避剤は補助として
超音波グッズや忌避剤は、ネズミを寄せつけにくくするための道具です。
捕まえる道具ではないので、すでに住み着いているなら捕獲と組み合わせて使うものと考えておきます。
捕まえたあとの処分と後片付け
死骸の出し方は自治体に確認する
自治体の案内では、ネズミの死骸は新聞紙などで包み、可燃ごみに出すのが一般的です。
指定のごみ袋で、燃やせるごみとして出せる自治体もあります。
出し方は自治体で異なるため、清掃事務所などの案内に従ってください。
直接さわらず、使った場所は掃除する
粘着シートなら、ネズミをはがさずシートごと処分できます。
作業のあとは、使った道具や死骸があった場所を清掃・消毒しておくと安心です。
ダニ・ノミにも注意する
ネズミには、イエダニやノミがついていることも。
イエダニは、宿主のネズミがいなくなると、はい出して人を刺すことがあります。
死骸があった場所の周辺には、殺虫剤をまくよう案内する自治体もあります。
わが家が自力でネズミを駆除した記録
わが家で実際にあった流れです。写真は残していないため、文章だけで紹介します。
8月の夜、天井裏から足音がした
わが家の体験談
8月のある夜、寝ていると天井裏で「パタパタ」と小さな動物が走る音がしました。
ネズミの屋内被害は、秋から冬に増えるといわれています。
ただ、わが家のように夏に気づくこともあります。
天井裏でフンが見つかり、ネズミと判断した
わが家の体験談
2階の和室の畳と床板をはがし、駆除業者に1階の天井裏を見てもらいました。
天井裏には、長さ1cmほどのフンが散らばっていました。細い植物の種のような見た目です。
ネットで各動物のフンと見比べて、自分でネズミだと判断しました。
殺虫剤メーカーのアース製薬の解説では、クマネズミのフンは6〜10mmほどが目安とされています。
わが家のフンも、大きさや細長い形はクマネズミの特徴に近いものでした。

粘着シートを手袋をして置いた
わが家の体験談
使ったのは、粘着シート型のネズミ捕りです。
「ネズミはにおいに敏感」と聞いたので、手袋をして設置しました。
約1か月で捕まり、ネズミ捕りごと処分した
わが家の体験談
捕まったのは、設置してから約1か月後でした。捕まえてみて、やはりネズミだったと確かめられました。
ネズミ捕りごと回収して、廃棄しました。その後、再発はしていません。
置いてすぐに捕まったわけではありません。
わが家が行ったのは、粘着シートでの捕獲までです。捕獲かごや殺鼠剤、侵入口をふさぐ作業はしていません。
業者に頼んだほうがいいケース
次のような場合は、自力で続けるより業者に相談したほうが早く片付くことがあります。
- 音の正体がネズミかどうか、はっきりしない
- 天井裏や床下に入らないと、フンや通り道を確認できない
- しばらく置いても捕まらない、または捕まえてもまた音がする
- フンや足音が多く、何匹もいるように感じる
- 侵入口が屋根まわりなど、高い場所にありそう
- 配線をかじられていないか心配
東京消防庁は、ネズミが配線をかじって火災になった事例を報告しています。
天井裏の配線は、自分では確かめにくい場所です。
わが家のように、天井裏を見てもらうのは業者、捕獲は自分という分け方もできます。
調査に費用がかかるかどうかは業者で違うので、依頼の前に確認しておきましょう。
対応エリアも業者ごとに異なります。北海道・東北では対象外の業者もあります。
ネズミ駆除を自分でするときのよくある質問
ネズミ駆除の罠はどれを選べばいい?
家の中で通り道がわかっているなら、粘着シートから始めるのが手軽です。
生きたまま捕まえたいなら捕獲かごも候補になります。
殺鼠剤は、冬以外の時期に天井裏で使うと、死骸の臭いやウジが出るおそれがあります。
自力で駆除すると、何日くらいで捕まる?
家の造りやネズミの数によって変わり、決まった日数はありません。
わが家では、粘着シートを置いてから約1か月かかりました。
粘着シートにネズミ以外の動物がかかったら?
かかった動物がけがをしないよう、気をつけて外してください。
外しにくい場合は、動物病院に相談してください。
粘着シートは、屋内だけで使うよう案内している自治体もあります。
賃貸住宅でも自分で駆除していい?
家ネズミを捕まえること自体は、法律上の問題はありません。
ただし、侵入口をふさぐ作業は建物に手を加えることになります。先に大家さんや管理会社に相談してください。
自治体でネズミ駆除をしてもらえる?
多くの自治体は駆除そのものは行わず、専門の駆除業者への相談を案内しています。
一方で、新宿区は粘着シートや殺鼠剤のサンプルを配っています。捕獲かごを貸し出す自治体もあるので、窓口に確認してみてください。
まとめ
- 家ネズミ3種は法律の対象外で、自分で捕獲してよい
- 粘着シートは壁ぞいのラットサイン近くに置き、上にエサを置かない
- 正体の確認や高い場所の侵入口は、プロに頼むほうが安全
まずは手袋とマスクをつけて、フンや黒い汚れがある場所を探すところから始めましょう。
正体に迷ったら、道具をそろえる前に業者に相談するのも一つの方法です。
