庭の同じ場所に、何度もフンが落ちている。
天井裏をのぞいたら、黒っぽいフンが山のようにたまっていた。
そんなとき、「これはハクビシンのフンでは」と心配になる方は多いと思います。
この記事でわかること
- ハクビシンのフンの形・中身・見つかる場所の特徴
- 写真や画像で見比べるときに見るべき点
- 吸い込まない片付け方と、消毒の考え方
ハクビシンのフンの目印は、棒状であることと、同じ場所にためることです。
片付けるときは、乾いたフンを掃除機で吸わず、湿らせてから取ります。
天井裏に大量にたまっている場合は、自分で入らず業者に相談するほうが安全です。
ハクビシンのフンの特徴
形は棒状で、ネズミよりずっと大きい
農林水産省のマニュアルは、ハクビシンの典型的なフンの形を「棒状」としています。
ハクビシンは、頭から胴までの長さが60cmを超える中型の動物です。
そのため、フンもネズミの小さな粒とは比べものにならない太さになります。

フンの長さについては、だいたい5~15cmが目安となります。
ただ、「何cmならハクビシン」と決めつけず、下の特徴をあわせて見てください。
同じ場所にためる「ため糞」をする
ハクビシンは、ねぐらなどに「ため糞(同じ場所にまとめてフンをする習性)」をします。
小平市も、1か所にまとめて、天井裏などに大量のフンをすると案内しています。
1回だけでなく、何日も同じ場所に重ねていくのが特徴です。
小さな粒があちこちに散らばる、ネズミのフンとは落ち方が違います。
果物の種が混じることがある
国立環境研究所によると、ハクビシンは雑食で、果実や種子を好みます。
ミカン・ブドウ・カキなどの果物の被害も報告されています。
そのため、フンの中に果物の種や皮が混じって見えることも。
ただし、食べた物で色や形は変わるので、種がないから違うとは言えません。
表で見るハクビシンのフンの特徴
| 見るところ | ハクビシンのフン |
|---|---|
| 形 | 棒状 |
| 太さ | ネズミのフンより明らかに太い |
| 中身 | 果物の種や皮が混じることがある |
| 落ち方 | 同じ場所にためる(ため糞) |
| 場所 | 天井裏のねぐら、水場、側溝など |
| まわり | 尿のシミやにおいを伴いやすい |
ネズミ・コウモリ・イタチ・アライグマのフンとの比べ方は、別の記事にまとめています。

ハクビシンのフンが見つかる場所
天井裏・屋根裏
もっとも多いのが、ねぐらにしている天井裏です。
栃木県のマニュアルでも、「天井裏のため糞」が被害の例に挙げられています。
フンと尿が1か所にたまると、真下の天井板にシミが出ることがあります。
放置すると天井板が腐り、張り替えが必要になることもある(酒田市)そうです。

庭・側溝・水場
農林水産省のマニュアルでは、よく通る道の側溝や、溜まり水の中にもフンをするとされています。
栃木県のマニュアルでも、ハクビシン特有のものとして「水場のため糞」が紹介されています。
庭の池や雨水ます、水がたまりやすい側溝のまわりを確かめてみてください。
ベランダ・屋根の上
船橋市は、被害の例として「ベランダなどにフンをされた」を挙げています。
ベランダや屋根は、ハクビシンが家に出入りする通り道になりやすい場所です。
同じ場所に何度もフンがあるなら、近くに出入り口がないか見てください。
庭のため糞はタヌキのこともある
農林水産省のマニュアルでは、タヌキも庭などに大きなため糞をするとされています。
庭のため糞だけでは、ハクビシンと決められません。
天井裏の物音やシミ、電線や塀を伝う姿などとあわせて判断してください。
写真・画像で見比べるときのポイント
「ハクビシン フン 写真」で検索すると、たくさんの画像が見つかります。
ただ、フンは食べた物や古さで、色も形も大きく変わります。
画像と見比べるときは、次の順に確かめると迷いにくいはずです。
- 手袋をして、フンの横に定規を置いて写真を撮る
- 太さと形(棒状か、小さな粒か)を見る
- 1か所にたまっているか、散らばっているかを見る
- 種や皮など、中に混じっている物を見る
- 見つけた場所と日付をメモしておく
定規と一緒に撮っておけば、業者や自治体に相談するときにも伝わりやすいでしょう。
日をおいて同じ場所を撮れば、フンが増えているかどうかもわかります。
ネズミのフンと迷ったら
長さ2cm以内の小さな粒なら、ネズミかコウモリの可能性があります。
ネズミのフンの大きさや種類ごとの違いは、次の記事で詳しく説明しています。

ハクビシンのフンを放置するとどうなる?
病原体を吸い込むおそれがある
板橋区は、ハクビシンは野生動物なので、寄生虫や細菌を持っていることがあると案内しています。
小平市も、複数の人獣共通感染症(人と動物の両方にうつる病気)を持つことがあるとしています。
厚生労働省の注意は、動物の糞尿に直接さわらない、吸い込まないことです。
乾いた糞尿の中の病原体が、空気中を漂うことがあるためです。
天井板の腐り・におい・ダニ
- 尿がしみこみ、天井板がシミになったり腐ったりする
- たまったフンと尿のにおいが、部屋まで届くことがある
- 武蔵野市によると、屋内に入られると家ダニが発生することがある
フンがたまるほど、片付けも消毒も大がかりになります。
見つけたら、早めに対処するほうが負担は小さくすみます。
ハクビシンのフンの安全な処理方法
用意するもの
- 使い捨てのゴム手袋
- 不織布マスク
- 霧吹き(水を入れる)
- ペーパータオルや古布
- 口を縛れるビニール袋(2枚重ねにする)
- 庭の場合は、使い捨てにできる小さなスコップや割りばし
手袋は、作業のあとにそのまま捨てられる使い捨てのものが便利です。
マスクは、鼻の横や頬にすき間ができにくい形を選んでください。
片付けの手順
- 窓を開けて換気し、手袋とマスクをつける
- フンに霧吹きをかけ、表面をしっかり湿らせる
- ペーパータオルで包むようにして取る
- 袋に入れて口を固く縛り、もう1枚の袋に入れる
- フンがあった場所をふき、消毒する(下の項目を参照)
- 手袋を外して袋に入れ、せっけんと流水で手をよく洗う
姫路市は、ネズミのフンについて、掃き掃除や掃除機を避けて湿らせてからふき取るよう案内しています。
ハクビシンのフンも、ほこりを舞い上げないよう同じやり方で片付けます。
袋に入れたフンは、お住まいの自治体のごみの出し方に従って出してください。
やってはいけないこと
- 乾いたフンを掃除機で吸う
- ほうきで掃き集める
- 素手でさわる
- 作業のあとに、手を洗わずに食事をする
掃除機は、細かいほこりを排気と一緒に部屋にまき散らすおそれがあります。
消毒はどうする?公的な案内でわかっていること
自治体は「天井裏の消毒」をすすめている
小平市や酒田市は、糞尿の被害があれば天井裏などを消毒するようすすめています。
三鷹市は、侵入口をふさぐ前に消毒しておくよう案内しています。
薬剤の種類や濃度は示されていない
ハクビシンのフンに使う消毒薬の種類や濃度を示した公的な案内は、見当たりませんでした。
参考になるのは、ネズミのフンについての東京都多摩府中保健所の案内です。
少量なら神経質になりすぎず、消毒用アルコールでふき取る程度でよいとしています。
庭やベランダに少し落ちていた程度なら、この方法を目安にできます。
市販の消毒剤は、表示の使い方を守ってください。塩素系は酸性の製品と混ぜず、換気して使います。
自分で消毒できる範囲、業者に任せたい範囲
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 庭・ベランダに少し落ちている | 自分で片付けて、ふき取り消毒 |
| 点検口から手が届く範囲にある | 自分で片付けられる |
| 天井裏の奥に大量にたまっている | 業者に清掃と消毒を相談 |
| 天井にシミが出ている、においが強い | 業者に相談。天井の補修も検討 |
天井裏の奥まで入るのは、おすすめしません。
天井板は体重を支えられず、踏み抜くおそれがあります。
暗く狭い場所では、フンやほこりを吸い込みやすいのも難点です。
業者探しの相談先として、小平市は東京都ペストコントロール協会を挙げています。
見積もりのときは、フンの撤去と消毒が料金に含まれるかを確かめておくと安心です。
フンを片付けたあとの対策
先に追い出し、侵入口をふさぐ
ハクビシンがいるままでは、片付けてもまたフンがたまります。
順番は「追い出す → 片付け・消毒 → 侵入口をふさぐ」が基本です。
中にいるうちにふさぐと、閉じ込めてしまうので注意してください。

自分で捕まえるのは原則として許可が必要
ハクビシンは鳥獣保護管理法の対象で、捕獲には原則として許可が必要です。
囲いのある住宅の敷地内などの例外はありますが、扱いは自治体で異なります。
捕まえようと考えたら、先にお住まいの自治体に確認してください。

庭のフン対策は、エサになる物を減らす
板橋区によると、ハクビシンは特に果実を好みます。
栃木県のマニュアルでも、雑食で特に甘い物を好むとされています。
- 庭の果物は早めに収穫し、落ちた実を片付ける
- 生ごみは外に出しっぱなしにしない
- 池や雨水ますなど、水場のまわりにフンがないか見回る

ハクビシンのフンに関するよくある質問
ハクビシンのフンは臭いますか?
ため糞は同じ場所にフンと尿が重なるので、においが強くなりやすいです。
天井から獣のようなにおいがする場合は、天井裏にたまっていることも考えられます。
ハクビシンのうんちを素手でさわってしまいました
すぐに、せっけんと流水で手をよく洗ってください。
そのあと熱や体調の変化があれば、フンにふれたことを伝えて医療機関に相談してください。
庭のフンがハクビシンかどうか、わかりません
庭のため糞は、タヌキのものであることもあります。
屋根や塀を伝う姿、天井裏の物音、水場のフンなどもあわせて見てください。
判断に迷うときは、定規と一緒に撮った写真を自治体や業者に見せると話が早くなります。
天井裏のフンだけ片付ければ大丈夫ですか?
ハクビシンが出入りを続けていれば、またフンがたまります。
片付けとあわせて、追い出しと侵入口の封鎖まで行ってください。

まとめ
- 棒状のフンが同じ場所にたまっていたら、ハクビシンを疑う
- 片付けは手袋とマスクをつけ、湿らせてから取る。掃除機やほうきは使わない
- 天井裏の奥のため糞やシミは、無理に自分で入らず業者に清掃と消毒を相談する
まずは、フンの横に定規を置いて写真を撮り、場所と日付をメモしてください。
天井裏にたまっている場合は、追い出しから消毒まで一度に見てもらえる業者を探すと手間が減ります。
