天井裏から足音がして、ネズミのフンらしきものも見つけた。
まずは自分で何とかしようと、ネズミ捕りや殺鼠剤を買いに行く方もいると思います。
ただ、手順をまちがえると、かえって片付けが大変になることもあります。
この記事でわかること
- 自分でネズミを駆除するときに、やってはいけない行動
- それぞれが危ない理由と、代わりにやること
- 自力をやめて業者に相談したほうがいい場面
道具を置く前に、手袋とマスクを用意してください。
殺鼠剤は使う時期、侵入口の封鎖は順番を守ります。
手順そのものは別の記事にまとめたので、ここでは失敗しやすい点にしぼって書きます。

ネズミ駆除でやってはいけないこと一覧
最初に、この記事で取り上げる内容を表にしました。
| やってはいけないこと | 何が起きるか | 代わりにやること |
|---|---|---|
| 素手でフンや殺鼠剤にさわる | 病原体にふれる。殺鼠剤に人のにおいがつく | 使い捨て手袋をつける |
| 乾いたフンを掃除機で吸う | ほこりを吸い込むおそれ | 湿らせてから拭き取る |
| 殺鼠剤を子ども・ペットの届く所に置く | 誤って口にする | 手の届かない屋内に置く |
| 冬以外に天井裏で殺鼠剤 | 見えない所で死に、臭いが出る | 回収できるシートにする |
| エサを出したまま道具を置く | 毒エサを食べにくい | 食べ物を片付けてから置く |
| かかったネズミを放置する | ダニに刺される、ハエがわく | 見つけたらすぐ処分する |
| 粘着シートを屋外に置く | 野鳥などがかかる | 屋内だけで使う |
| シートの置き場所をすぐ変える | 警戒が解ける前に動かしてしまう | 最低3日は動かさない |
| 家ネズミ以外の動物を捕まえる | 法律違反のおそれ | 正体を確かめ、自治体に相談 |
| 住み着いたまま侵入口を全部ふさぐ | 中で死んで悪臭やハエが出る | 追い出し・捕獲が済んでからふさぐ |
衛生面でやってはいけないこと
素手でネズミやフン、道具にさわる
ネズミは、レプトスピラ症やサルモネラ症などの病気を運ぶことがあります。
厚生労働省は、感染の可能性がある動物にふれるときは手袋やマスクをつけるよう呼びかけています。
レプトスピラ症は、ネズミの尿や尿で汚れた水・土から、皮膚や口を通してうつる病気です。
フンを拾うとき、死骸を片付けるとき、どちらも素手は避けてください。
素手がよくない理由は、病気だけではありません。
殺鼠剤を置くときに素手でさわると、人のにおいがついてしまいます。手袋や割り箸を使うよう案内する自治体もあります。
わが家の体験談
わが家では粘着シート型のネズミ捕りを使い、同じように手袋をして設置しました。
乾いたフンを掃き掃除や掃除機で片付ける
フンを見つけると、つい掃除機で吸いたくなります。
自治体の案内では、ほうきや掃除機を避け、湿らせてから拭き取るよう求めています。
理由は、乾いたフンや尿をふくむほこりを吸い込むと、ハンタウイルスに感染するおそれがあるためです。
ただし姫路市の案内によると、国内では1984年以降、患者は確認されていません。
保健所の資料にも、フンについて「あまり神経質になる必要はありません」とあります。
必要以上にこわがらず、次の手順で静かに片付けると安心です。
- 使い捨ての手袋とマスクをつける
- フンを消毒用アルコールなどで湿らせる
- ペーパーで拭き取り、ポリ袋に入れて口をしばる
- 手袋を外して、手を洗う
消毒用アルコールで拭き取る方法は、保健所の資料でも紹介されています。
フンの形や大きさでネズミかどうか確かめる方法は、別の記事で紹介しています。

殺鼠剤でやってはいけないこと
子どもやペットの手が届く場所に置く
殺鼠剤は、人やペットにも害がある薬剤です。
乳幼児やペットが近づかない場所で使い、誤って口にしないよう十分に注意してください。
置き場所として避けたいのは、たとえば次のような所です。
- 床の上で、ハイハイする子どもの手が届く所
- 犬や猫が鼻を入れられる家具のすき間
- 庭や物置など、屋外
屋外は、ほかの生き物に害を与える危険があるとして、置かないよう案内する自治体もあります。
説明書を読み、保管から処分まで責任を持って扱うことも大切です。
殺鼠剤が手についたら、石けんと水でよく洗いましょう。
天井裏のネズミに、季節を考えずに使う
毒エサを食べたネズミが、どこで死ぬかはわかりません。
渋谷区は、屋根裏などで死ぬと腐敗臭やウジが出る心配があるとして、冬以外は使わないよう案内しています。
天井裏や壁の中で死ぬと、自分では回収できないこともあります。
もうひとつ知っておきたいのが、天井裏に多いクマネズミの性質です。
保健所の資料では、クマネズミは殺鼠剤が効きにくいとされています。
天井裏のネズミには、捕まえたあとに回収できる粘着シートのほうが扱いやすい場面が多いでしょう。

エサを出しっぱなしにしたまま置く
まわりに食べ物があると、毒エサを食べにくくなります。
毒エサを使うときは、ほかのエサになる物を片付けておくのが基本です。
生ごみや袋のままのお米・お菓子、ペットフードは、ふたつきの容器に移しておくと安心です。
これは粘着シートを使う場合も同じです。
捕獲でやってはいけないこと
粘着シートにかかったネズミを放置する
かかったネズミをそのままにしておくと、別の困りごとが起きます。
放置すると、ネズミに寄生していたイエダニに刺されたり、ハエが発生したりすることがあります。
イエダニは、宿主のネズミが死ぬと、はい出して人を刺すことも。
かかっているのを見つけたら、次の流れで早めに片付けます。
- 手袋をつけ、ネズミをシートからはがさない
- シートごと新聞紙で包み、ポリ袋に入れる
- 自治体のごみの出し方に従って出す
- シートを置いていた場所を拭いて消毒する
死骸は新聞紙などで包み、可燃ごみとして出すよう案内している自治体があります。
ただし出し方は自治体で異なるため、清掃事務所などに確認しておくと確実です。
粘着シートを屋外に置く
粘着シートは、屋内だけで使うのが基本です。
雨風で粘着力が弱まるうえ、野鳥などが誤ってかかる可能性があるためです。
屋内でも、ネズミ以外の小さな動物がかかることはあるので注意が必要です。
自治体の案内では、動物にけがのおそれがなければ自分で外すよう求めています。外しにくい場合は、動物病院に相談しましょう。
外したあとは、見つけた場所の近くで逃がしてほしいとのことです。
粘着シートの置き場所をすぐ変える
ネズミは警戒心の強い動物です。
新しい物が置かれると、しばらく近づかないことがあります。
船橋市は、粘着シートを置いたら最低3日以上は場所を変えないよう案内しています。
わが家の体験談
わが家では、粘着シートを置いてから捕まるまで、約1か月かかりました。
置いてすぐに捕まらなくても、失敗と決めつける必要はありません。
かかったネズミを放置しないよう、置いた場所はときどき確かめます。
家ネズミ以外の動物を捕まえる
許可なく捕まえてよいのは、家ネズミ3種(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ)だけです。
畑や山林に近い家なら、保護されている野ネズミのこともあります。
天井裏の足音が、ハクビシンやコウモリなど許可のいる動物のこともあります。
無許可の捕獲は、鳥獣保護管理法で1年以下の拘禁刑か100万円以下の罰金の対象になることも。
音やフンで正体がはっきりしないうちは、罠を増やす前に見きわめを優先してください。

侵入口でやってはいけないこと
住み着いたまま、侵入口を全部ふさぐ
ネズミが入ってくる穴を見つけたら、すぐふさぎたくなるものです。
しかし、いきなり侵入口を全部ふさぐのは避けてください。
中にいるネズミが天井裏や床下で死に、悪臭やハエが出ることがあるためです。
中にいるネズミを追い出すか、捕まえ終わってからふさぐのが基本です。
墨田区は、残した侵入口を夕方に仮にふさぎ、翌朝に開ける方法も紹介しています。
ネズミは閉じ込められると警戒し、入ってこなくなるという習性を利用したものです。
侵入口は1か所とは限らないので、見つけた穴だけで安心しないようにします。
屋根まわりや2階の外壁など、高い場所の穴は無理に自分で作業しないでください。

自分で続けず、業者に相談したほうがいい場面
この記事の「やってはいけない」に当たりそうなときは、手を止めて業者に任せるのも手です。
- 殺鼠剤を使ったあとに、どこかから臭いがしてきた
- ネズミ以外の動物かもしれず、捕まえてよいか判断できない
- 侵入口をふさいだのに、また足音がする
- ふさぐべき穴が屋根まわりなど高い場所にある
東京都は、ネズミが電気コードをかじるとショートや火災のおそれがあるとしています。
業者の対応エリアは会社ごとに異なり、北海道・東北は対象外の業者もあります。
ネズミ駆除のやってはいけないことに関するよくある質問
ネズミのフンを素手でさわってしまったら?
すぐに石けんと流水でよく洗ってください。
フンなどを片付けたあとの手洗いは、自治体の案内でもすすめられています。
殺鼠剤は絶対に使ってはいけないの?
使ってはいけないわけではありません。
子どもやペットの届かない屋内に置くことが前提です。
天井裏で使うのは冬だけにします。天井裏に多いクマネズミには効きにくい点も覚えておいてください。
粘着シートにかかったネズミがまだ生きていたら?
素手でさわらず、シートからはがさずに新聞紙で包んで処分します。
生きたまま扱うのに抵抗がある場合や、処分に迷う場合は、自治体の清掃事務所に出し方を確認してください。
侵入口はいつふさげばいい?
家の中にいるネズミを捕まえ終わったか、追い出したあとです。
先にふさぐと、中で死んで臭いやハエの原因になることがあります。
まとめ
- 手袋とマスクをつけ、フンは湿らせてから拭き取る
- 殺鼠剤は置き場所と季節を守り、天井裏では慎重に
- 侵入口の封鎖は、捕獲や追い出しが済んでから
まずは手袋とマスクを用意して、フンや黒い汚れのある場所を確かめるところから始めてください。
正体がわからない、天井裏に手が届かないといった場合は、無理をせず業者に相談する方法もあります。
