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害獣駆除に火災保険は使える?補償される条件

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害獣駆除_火災保険

屋根裏のコウモリやネズミの駆除には、数万円以上かかることがあります。火災保険で払えないかと考えるのは自然なことです。

この記事でわかること

  • 駆除の費用や、害獣が壊した部分の修理に火災保険が使えるか
  • 保険の対象外になりやすい理由と、例外になりうる場面
  • 保険会社に問い合わせるときに聞くことと、残しておく記録

駆除の作業代は、補償の対象としていない保険が多いです。補償されるかどうかは、保険によって違います。

ネズミにかじられた損害(ねずみ食い)を、対象外と定めた約款があります。ただし扱いは契約の内容で違うため、自分の保険証券と約款で確かめてください。

目次

火災保険の基本:何が補償されるのか

火災保険は「事故による損害」を補う保険

火災保険は、建物や家財が事故で受けた損害を補うための保険です。火災のほか、契約によっては台風の風や水害なども含みます。

保険金の中心は、損害を元に戻すための修理費です。害獣を追い出したり捕まえたりする作業は、この「損害の修理」とは性質の違うものです。

「破損・汚損」の補償とは

契約によっては「破損・汚損」の補償がついています。損保ジャパンや三井住友海上は、これを「不測かつ突発的な事故」と説明しています。

不測かつ突発的とは、予想できず急に起きたという意味です。三井住友海上は、家具をぶつけてドアが壊れた例や、テレビを落とした例を示しています。

この補償には、自己負担額(免責金額)がつくことがあります。三井住友海上の「GKすまいの保険」では、2022年10月以降の契約で5万円です。

修理費がこの額を下回ると、保険金は出ません。

害獣の被害が対象外になりやすい理由

約款に「ねずみ食い、虫食い等」の除外がある

損保ジャパンの住宅向け火災保険の重要事項説明書を見てみます。保険金を支払わない例に「ねずみ食い、虫食い等」があります。

損保ジャパンのこの商品では、火災や風災などすべての補償に共通の除外です。

ソニー損保の解説ページも、ねずみ食いや虫食いを対象外の例に挙げています。

東京海上日動も、企業向け保険で「ねずみ食い・虫食い等」を支払わないとしています(企業向けの例)。

経年劣化や「急に起きていない被害」も対象外

同じ重要事項説明書では、自然の消耗や劣化、腐食、かびによる損害も支払わない例です。

フンや尿のシミは、長い期間をかけて広がります。「急に起きた事故」とは見られにくい種類の被害です。

損保ジャパンのFAQには、「偶然性にかけるものは支払対象とはなりません」と書かれています。これはペットの被害についての回答ですが、考え方の参考になります。

被害ごとの見通し

公式情報から読み取れる範囲で、被害の種類ごとに整理しました。最終的な判断は、契約している保険会社がします。

被害の例見通し
駆除・追い出しの作業代補償の対象としていない保険が多い。付帯サービスは要確認
ネズミにかじられた柱や配線「ねずみ食い」除外にあたる可能性が高い
フン・尿による天井のシミ劣化や偶然性の点で対象外になりやすい
断熱材の汚れと交換同上。約款で確認が必要
台風で壊れた屋根の修理風災の補償があれば対象になりうる

表の「見通し」は、編集部が公式資料をもとに整理したものです。保険会社の回答ではありません。

天井のシミが気になる場合は、原因の見分け方を先に確かめておくと、保険会社への説明もしやすくなります。

保険が関係する可能性がある場面

台風などで家が壊れ、そこから動物が入った

台風で屋根や換気口が壊れた場合、その修理は風災の補償で対象になることがあります。風災が契約に含まれていることが前提です。

ただし補償されるのは、台風で壊れた部分の修理です。入り込んだ動物の駆除代まで出るとは限りません。

動物がどこから入ったかを確かめておくと、保険会社への説明にも役立ちます。

動物が原因の突然の事故

東京海上日動は、ペットによる破損について回答しています。「破損等リスク」を補償するタイプの契約なら対象になるそうです。

野生の害獣が突然なにかを壊した場合も、同じように扱われるかは公式資料で確認できませんでした。保険会社に事情を伝えて聞いてください。

動物が原因の火災

東京消防庁の報告では、ネズミが配線をかじってショートし、火災になった事例があります。

火災が起きたときに、焼けた部分の損害がどう扱われるか。これは公式資料で確認できなかったため、事故の際に保険会社へ確認してください。

付帯サービスで害虫の駆除を扱う保険もある

火災保険には、水まわりのトラブルなどに駆けつける付帯サービスがついていることがあります。

日新火災の「すまいのサポート24」は、ハチの巣の駆除を扱っています。対象は2021年1月以降の契約です。

この案内には、ネズミやコウモリなどの害獣は書かれていません。付帯サービスの中身は保険ごとに違うので、契約のしおりで確かめてください。

「火災保険で駆除が無料に」という勧誘に注意

保険金を使った住宅修理のトラブルは多い

国民生活センターは、「保険金で自己負担なく住宅修理ができる」という勧誘に注意を呼びかけています。

2020年10月の発表では、この種の相談は2019年度に2,684件でした。2010年度の111件から大きく増えています。

公表された事例には、次のようなものがあります。

  • 保険金の一部を手数料として取る契約を結ばされた
  • 解約を申し出ると、保険金の一定割合を違約金として求められた
  • 壊れていない瓦を外す細工をされ、黙っているよう言われた

日本損害保険協会も、保険金の30%を報酬として求める契約の事例を紹介しています。100万円なら30万円で、高すぎるのではと相談したものです。

害獣駆除に限った「火災保険で無料」の勧誘について、公的機関の個別の注意喚起は見つかりませんでした。ただ、勧誘の型は住宅修理と同じです。

気をつけたい言葉と行動

公的機関と保険会社の注意喚起をもとに、編集部で整理しました。

  • 「保険金で自己負担ゼロ」「保険の申請は全部こちらでやる」と言う
  • 保険金の何割かを手数料として求める
  • 劣化や動物の被害を、台風などの被害として申請するよう勧める
  • 契約書の控えを渡さない

国民生活センターは、保険金の請求は加入者自身でできると案内しています。

うその理由で保険金を請求すると、契約者自身が不正請求に関わることになります。業者に言われても応じないでください。

困ったときの相談先

相談先電話番号
消費者ホットライン188
保険金に関する災害便乗商法 相談ダイヤル(平日9〜12時・13〜17時)0120-309-444
そんぽADRセンター03-4332-5241

訪問販売で契約した場合は、クーリング・オフで解除できることがあります。契約の前に、業者の説明と見積書をよく確かめてください。

保険を使えるか確かめる手順

手順1:保険証券と約款を手元に用意する

まず、どの補償がついているかを保険証券で確かめます。次の項目に印をつけておけば、問い合わせが早く進むはずです。

  • 補償の範囲(建物だけか、家財も入っているか)
  • 「破損・汚損」の補償がついているか
  • 自己負担額(免責金額)はいくらか
  • 付帯サービスの一覧

約款は「保険金を支払わない場合」の項目を読みます。「ねずみ食い」「虫食い」「自然の消耗」の文言があるかを見てください。

約款や重要事項説明書は、保険会社のサイトで公開されていることもあります。

手順2:保険会社か代理店に問い合わせる

問い合わせるのは、業者ではなく契約先の保険会社か代理店です。聞くことをメモしておくと、答えを聞きもらしません。

聞くこと聞き方の例
被害が対象になるか「コウモリのフンで天井にシミが出ました。対象になりますか」
駆除費用の扱い「駆除や侵入口をふさぐ費用は、対象になりますか」
必要な書類「見積書と写真のほかに、何が必要ですか」
修理の順番「修理を始める前に、調査や連絡が必要ですか」
付帯サービス「害虫や害獣の駆除を頼めるサービスはありますか」

修理を先に済ませると、損害の確認ができなくなることがあります。工事の前に連絡しておくと安全です。

保険金の請求は、事故が起きた時などから3年で時効になります(保険法、日本損害保険協会)。

手順3:被害の写真と見積書を残す

保険が使えるかどうかにかかわらず、記録は残しておきます。駆除業者との話し合いや、補助金の申請でも役に立ちます。

  • 被害に気づいた日と、音やフンに気づいた時期のメモ
  • 天井のシミ、壊れた部分、侵入口の写真(全体と近くの2枚)
  • 業者の作業前と作業後の写真
  • 作業ごとの金額が書かれた見積書と領収書

写真は日付がわかる形で残してください。業者に撮ってもらう場合も、データを受け取っておきます。

保険が使えないときの費用の抑え方

補助金がある自治体もある

保険が使えなくても、自治体の補助で費用の一部が戻る場合があります。多くは工事の前に申請が必要です。

賃貸なら先に大家さんへ

賃貸住宅なら、自分で業者や保険会社に連絡する前に、大家さんか管理会社に知らせてください。建物の問題として、貸主が対応することもあります。

見積もりを比べる

駆除の料金は、侵入口の数や汚れの広さで大きく変わります。2〜3社の見積もりを並べれば、金額が妥当か判断しやすくなるはずです。

「保険で無料になる」ではなく、作業の中身と金額をはっきり示す業者を選んでください。

よくある質問

コウモリの駆除に火災保険は使えますか?

駆除の作業代は、補償の対象としていない保険が多いです。フンによる汚れも、劣化や偶然性の点で対象外になりやすい被害です。

契約によって違うため、保険会社に確認してください。保険が使えない前提で、駆除費用の目安も知っておくと安心です。

ネズミにかじられた配線の修理は補償されますか?

損保ジャパンなどの約款には「ねずみ食い、虫食い等」の除外があり、対象外になる可能性が高いです。ほかの保険会社の扱いも、約款で確かめてください。

ハクビシンやアライグマの被害はどうですか?

動物の種類ごとに補償の扱いを示した公式資料は、見つかりませんでした。「ねずみ食い、虫食い等」の除外がどこまで及ぶかも含め、保険会社に確認してください。

業者が「保険申請を手伝う」と言ってきました

保険金の請求は、加入者が自分で保険会社にできます。手数料を求められたり、被害の理由を変えるよう勧められたりしたら、契約しないでください。

まとめ

  • 駆除の作業代は、補償の対象としていない保険が多い
  • ネズミの被害や劣化による被害は、対象外になりやすい
  • 「保険で無料」「申請はおまかせ」という勧誘には応じない

まずは保険証券で補償の範囲を確かめ、保険会社に直接問い合わせてください。あわせて被害の写真と見積書を残しておくと、保険でも補助金でも話が進めやすくなります。

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